トラウマとフォレスティエの考え
🌿トラウマとフォレスティエの考え
トラウマは特別なものではありません。誰にでも起こりうる、心の自然な反応です。
それでも──「こんなことで悩んでいる自分は弱いんだ」と思ってしまうことはありませんか?
フォレスティエは、その気持ちを大切に扱う場所です。なぜなら、トラウマは深い痛みであると同時に、未来を生きるためのリソースへと変わり得るものだからです。
ここから一緒に、心の回復への一歩を踏み出していきましょう。
1. 「トラウマ」とは何か ― 心の傷とその意味
「トラウマ」とは心理学的には「心的外傷」と呼ばれます。強いショック体験や恐怖、または継続的なストレスによって、心と身体が深く傷ついた状態を指します。
身体の傷が時間をかけて治るように、心の傷もまた癒しのプロセスを必要とします。しかし放っておくと、過去の痛みが現在の生活や人間関係に影響を与え続けることがあります。
2. トラウマは特別なことではありません
トラウマというと「戦争」「災害」「事件」などを思い浮かべるかもしれませんが、実際には日常の中の出来事がトラウマとなることもあります。
たとえば、家庭での不仲、親からの過干渉、学校や職場の人間関係、ハラスメント、病気や手術、喪失体験なども、誰にでも起こりうるトラウマの要因です。
3. ストレスとトラウマの関係
私たちは日常的にストレスにさらされています。慢性的なストレスは自律神経のバランスを崩し、心と身体にさまざまな影響を与えます。
過去に心の傷を経験した人が後にストレスにさらされると、些細な出来事に過剰に反応したり、落ち込んだり、身体に症状が出ることがあります。
たとえば――
手に傷がなければ塩をつけても痛くありませんが、
傷があると塩がしみて痛みを感じます。
心も同じように、過去の傷があるとストレスに敏感に反応します。
4. トラウマになりうる出来事の例
子ども時代の体験によるトラウマ
- 虐待、ネグレクト、親の不仲や離婚
- 厳しいしつけ、過剰な期待、裏切りなど
人間関係や家庭の問題によるトラウマ
- 夫婦の不和、不倫、離婚、介護
- 職場でのハラスメント、いじめ、孤立など
事故・災害・暴力体験によるトラウマ
- 交通事故、自然災害、暴行、性被害
- 医療的介入、手術、長期療養など
喪失や病気によるトラウマ
- 大切な人やペットとの死別
- 病気の診断や長期治療など
5. PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは
PTSDとは、強いストレス体験のあとに、心や身体の苦痛が長く続く状態のことです。
主な症状(中核三症状)
- 再体験: 過去の出来事が何度も思い出され、恐怖や不安が蘇る。
- 回避・まひ: 出来事を思い出させる状況や会話を避け、感情が麻痺する。
- 過覚醒: 小さな刺激に過敏になり、集中困難・イライラ・睡眠障害が起こる。
6. 複雑性PTSD(Complex PTSD)について
子ども時代の繰り返しのトラウマや長期間の抑圧的な環境によって生じるタイプのPTSDです。2018年のWHO(ICD-11)改訂で正式に診断基準として認められました。
- 否定的自己認知: 無価値感や罪悪感、恥の感覚が続く。
- 感情の制御困難: 怒りや悲しみを抑えられず、自己破壊的行動に及ぶことも。
- 対人関係の困難: 他者を信頼できず孤立しやすくなる。
🌿7. トラウマは「深い痛み」であり、未来へのリソースでもある
トラウマは確かに深い痛みを伴います。けれど同時に、それは再び立ち上がるための力――“リソース”へと変わっていく可能性を秘めています。
フォレスティエでは、その自然な回復力を尊重しながら、あなたのペースで進める安心のカウンセリングを提供しています。
🌿8. カウンセリングルーム・フォレスティエの取り組み
フォレスティエでは、トラウマに関連するお悩みを抱えた方に以下の心理療法を提供しています。
- EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)
- ブレインスポッティング(Brainspotting)
- ボディコネクトセラピー(Body Connect Therapy)
心と身体の自然な回復力を尊重し、安心して話せる空間を大切にしています。
🌿9. ご相談を考えている方へ
「自分の中で整理がつかない」「何が原因か分からない」――そんな時こそ、カウンセリングの扉をたたいてみてください。
トラウマは恥ずかしいことでも特別なことでもありません。ひとりで抱え込まず、共に歩む場がここにあります。
