エコサイコロジーは、外側の自然と内なる自然の両方に架け橋をかける新たな取り組みです
森林環境は、そこに存在する全ての生き物に食物を提供し、外敵や気候変動から生命を守り住みかを提供する、抱える環境です。
この抱える環境というのは、心理の用語でもあります。それはお母さんの機能のことです。お母さんが、赤ちゃんを大切に抱っこして心と身体に必要なものすべてを与えてくれるからこそ、赤ちゃんは安心しお母さんを信頼して、それがやがて世界に対する信頼へとつながって健やかに育つことができます。
実は、セラピストも抱える環境の機能を持つことが求められます。
森林という抱える環境の内側で、もうひとつの抱える環境としてのセラピストが、参加者のクリエイティビティや可能性をほんの少しガイドすると何が起こるのでしょうか?
私はこれまで自然環境の中で、森林アートセラピーや 森林クリエイティブ・プロセスワークという、ワークショップを数多く実施してきました。
そして森林という抱える環境では、カウンセリングルームでとは異なる気付きの深まりと癒しがクライエントさんに生じるのを数多く見てきました。
じゃあ、森林の抱える環境があれば、セラピストは要らないんじゃない?
いえ、ユング心理学的に言えば、母なるものである森林はまた、のみ込むという負の側面も持っています。青木ヶ原の樹海が自死の場所になるのはよく知られたことです。
ですからそこで枠を整え、気づきを促しサポートをするのは、やはり人間にしか出来ない役割なのです。
母なる大地の象徴としての森林と、そこを訪れる人間の関係性に深い次元で繋がることができたとき、私たちは身体レベルでの安らぎを感じることでしょう。
そして日本人が元々持っていた自然に対する畏敬の念や愛おしさにもっと開かれていくでしょう。
それが、自身への愛おしさ(自己受容)や癒し、可能性や活力へとおのずと繋がるのです。
EMDRは、もともと開発者のフランシーン・シャピロが、自然の中で発見した方法でした。
ブレインスポッティングも、欧米ではワイルダネスセラピー(自然の中で行われるセラピー)の中にも取り入れられています。
プロセスワークのアーノルド・ミンデルは『大地の心理学』として、身体が知る方向性を問題解決の方法に取り入れることを提唱しています。
様々なアプローチを柔軟に取り入れた森林でのワークショップを、個人・団体様ともにご体験ください。
団体様のお申し込みも随時受け付けております。